ヨーロッパ自転車旅行記 その二十
9/4 Andermatt〜Grimselpass 40km
7時半頃に出発していった自転車組がいた。まだ寒いのに。若いっていいな。
向こうから馬車がやってきた。こんな光景も珍しくない。後ろに車の列ができているのが面白い。無理な追い抜きはしないようだ。
ガードレールはスカスカ。自転車は普通に落ちる。トラックが来てもあまり端には逃げられない。
頂上付近には寂れたホテルがある。ほんとうに営業してるのだろうか。
フルカ峠(2431m)到着。この峠はドイツを通って北海へ注ぐライン川と、フランスを通って地中海に注ぐローヌ川の分水嶺でもある。この二つの川の源流は3kmほどしか離れていないらしい。
ここからGletschという谷間の町へ下って、また400mほど登り返してGrimsel峠を越えなければならない。なんて地形だ。
グレッチュのレストランで補給をする。レストランはどこも高い。ここからBrigまで続いているのか。そっちへ下りていくのも非常に魅力的だ。本当はツェルマットにも行くつもりだったが、天気も悪そうだし、観光地だと知ってあまり行く気にならなくなった。
というわけでグリムゼル峠(2165m)越え。ちょうど一時間で越えたので、なかなか悪くないペースだ。
この峠のところにキャンプ場があった。トイレはホテルのが使える。地面は砂利であまりよくないが、峠でのキャンプも面白そうだったので、ここに泊まった。設備が何もないのに10フランは少し高い気もするが。
他に客はいないので独占。そういえばフルカ峠といえば、のぐちやすおさんが『自転車地球放浪塾』のなかで、野宿してよかった峠に挙げていた気がする。あののぐちさんと同じところを走っているのだと思うと、感慨深いものだ。高校の頃にこの本を読んでなかったら、今こんなことはしていないだろうなあ。