ヨーロッパ自転車旅行記 その九

8/23 Judenstein〜Gasteig 70km

 教会の鐘の音で起こされる。


 地図を確認していると、「Brenner峠か?ならこっちだ」と道を教えてくれた。この人も自転車で走っていて、一日抜きつ抜かれつすることになった。よく見ていなかったから知らなかったが、今日は峠を越えるのか。


 裏道を走っていくが、すでにアップダウンが激しい。峠はまだ先だというのに。


 雪の積もった山が見えてくる。


 ブレンナー峠は、アルプスを越える峠の中では標高が低く(1375m)、古くから交通の要所であった。ゲーテの『イタリア紀行』でもこの峠が出てくる。


 この峠はオーストリアとイタリアの国境でもある。国境にあるのは検問所・・・ではなくショッピングセンターだ。戦争になったら駐車場はオーストリア、店舗はイタリアのものになったりするのだろうか。


 イタリア側には自転車道が付いている。この道はBolzanoまで続いている。


 トンネルあり。



 車を気にしなくていいので、快適だ。他の自転車もいない。


 突然大きな雷鳴が轟く。びっくりした。かなり近い。雨具を着込んで急いで下におりる。しばらく止みそうにないので、Gossensassで雨宿りをする。嵐のときはコーヒーを沸かすということはもう学んだ。


 辛抱強く一時間ほど待つと少し弱まってきたので、出発。俺の勝ちだ。


 こういう石畳はイタリアっぽいかも。



 Sterzingのキャンプ場。11ユーロ。


 せっかくイタリアに来たので、併設のビアガーデンでピザとエスプレッソを頼む。これはなかなか旨かった。さすが本場だ。しかし、テントに帰ってからなかなか寝付けなかった。エスプレッソのせいか?さすが本場だ。おのれイタリア。