ヨーロッパ自転車旅行記 その二

8/15 停滞

 トラムに乗って必要なものの買出しへ。まずはガス缶を手に入れようと、アウトドアショップへ向かう。


 しかし、2・3軒回っても全て休みであった。今日は日曜ではないはずだが、なぜだろう。


 とりあえず駅の中にあった本屋で地図を買う。ADACの75万分の1「Alpen」という地図だ。これはアルプス周辺の地図で、コースの計画をたてるにはちょうどよかった。ただ縮尺が小さいので、自転車道なんかについては一切記載されていない。自動車用の地図だ。

 今回の旅ではほとんどこれ一枚で走ることになった。Bikelineは出発の前日になって発売延期のメールがアマゾンから届いた。購入できた部分も走らなかったので、結局使わなかった。


 このADACの地図を手に入れるまでは、ほとんどコースについては考えていなかった。ヨーロッパを走るにあたって、コースは色々候補があった。北欧を走って最北端のノードカップを目指す、あるいは最西端のロカ岬をめざす。もしくはあまり馴染みのない東欧を走ってみる。だが今回はアルプスを走ることにした。山のある風景がよかったのと、一番厳しそうであったからだ。他のコースは年取って体力が落ちても走れそうだし。


 インフォで営業しているアウトドアショップがないかと聞いてみる。すると今日は祝日だからどこもやっていないという。後で調べてみたら、この日は「聖母被昇天の日」であった。なぜ「被」昇天なのかといえば、マリアは人間で自力では昇天できないからだ。

 地図を見て計画をたてる。最初はザルツブルクに行こうと思っていたが、まずはドイツ最高峰のZugspitzeを見に行くことにする。いきなりの計画変更。元から無計画だったのだから、変更とはいわないか。