町田俊之編『巨匠が描いた聖書』

  「芸術と宗教の関係も」とゲーテはいった、「人間の関心をかきたてる他のすべての高尚なものとの関係とまったく同じさ。宗教は単なる素材と考えればいいので、人生の他のすべての素材と同等の権利を持っているにすぎない。信仰の有無も、決して芸術作品の理解を左右する器官ではない。」(『ゲーテとの対話』)


 旧約聖書の「アダムの創造」から新訳聖書の「新天新地」までを題材とした、46点の絵画が収められている。巨匠というだけあって、ミケランジェロレンブラントラファエロダヴィンチ等誰もが一度は名前を聞いたことがあるような人たちの作品ばかり。


 絵が大きくて見やすいし、該当する聖書の節と分かりやすい解説がついているので、楽しめる。絵画ももっと図像学の勉強をすればもっと楽しめるだろうなあ。


 キャンパスメンバーズというものがあって、東京国立近代美術館京都国立近代美術館国立西洋美術館国立国際美術館国立新美術館の五つは学生証を見せればただで入れるということを、つい最近初めて知った。せっかく金払ってるんだからもっと周知すればいいのに。