自転車カナダ横断 Calgary〜Winnipeg編 その三

8/15 Calgary〜Bassano 140km

 朝飯を詰め込めるだけ詰め込む。といってもそこまでは食えないけれど。


 何もない道をひたすら走る。懐かしいこの感覚。


 こういう道で困るのはトイレだ。オーストラリアでは車がほとんど通らなかったので、特に気にする必要はなかったが、カナダは車の量が多い。草原なので隠れる場所もない。車のこない隙をうかがうか、みられても気にしないという開き直りが必要である。


 途中のGSでサンドイッチを買ったら、ハムが八枚も挟まれていた。漢字のサインをしたら「それはコピーできないわね」と言っていた。まあそのために漢字にしたからなあ。漢字のサインはけっこうウケがよかった。


 Bassanoでキャンプ。鉄道の模型がある。
 ここは無人なので、袋にお金を入れて箱に投函しておくのだが、その袋がなくなっていた。無ければ仕方ないな、うん。



8/16 Bassano〜Saffield 120km

 向かい風が強く、Brooksのマックに逃げ込む。カナダで初の朝マック。天気を調べてみたら大体5mぐらいの向かい風か。これからも風向きはよくなさそうだ。


 途中のトイレで休んでいたら、日本人に会った。
 「どこ出身なの?」
 「神奈川です」
 「神奈川のどこよ〜」
 「藤沢です」
 「藤沢のどこよ〜」
 「長後です」
 「俺は鵠沼出身なんだよ」

 ということで、思わぬ地元トーク。こっちで留学生の斡旋の仕事をしていると言っていた。「何かあったら電話してくれ」と名刺を渡してくれたが、あいにく電話は持ってない。けれど、ありがたく受け取っておく。


 準備をしていたら鳥に威嚇された。よくみるとトイレの上に巣を作っている。トイレに巣を作っておいて、近づいたら威嚇するとはいい度胸だ。


 線路脇の木材の裏で野宿。すぐ側が線路なので猛烈にうるさかった。何でこんな所に泊まったんだろう。頭がおかしくなっていたに違いない。