オーストラリアツーリング その十三
3/14 BC 〜Sand fire 85km
Coral Bayから休息日なしで走ってきたので、流石に疲れが溜まってきた。
Sand Fireに到着。クジャクや鶏、よく分からないのも含めて、たくさんの鳥がいる。
CPは$10と非常に安い。この料金でシャワー、キッチン、冷蔵庫があるので文句のつけようがない。ハンバーガーも旨かった。
夕飯に招待される。彼らは自転車で世界中を走っていたことがあるらしい。ベジタリアンなので、食事は簡素なものだった。そこらにあった木から実を採ってきて、「これは食べられるよ」と教えてくれる。色々なところで、こうやって採取して食べていたようだ。これが出来るようになれば面白いし、食費も節約できるんだけどなあ。
突然の夕立ち。特に濡れて困ることもないので、座ったままで身体を冷やす。気持ちがいい。「君のために部屋をとってあげよう」と言ってくれた。断ろうとしたが、「僕たちも色々な人にお世話になったからね」とまで言われたので、甘えることにした。
Fortescue Riverで会ったドイツ人のおじさんに再会。「Fitzroiの辺りは凄い洪水だぞ」と動画を見せてくれた。確かに凄い。「後10日は通れないだろう」と言っていたが、この手の情報は大げさに伝わるからなあ。
エアコン付きの部屋はとても快適だ。
3/15 SF 〜Broome ヒッチハイク
朝食にもご一緒させてもらう。果物やオートミールなどを頂いた。
彼らのHP→http://www.pcw.iinet.net.au/世界一周の記録
タイヤのことを相談してみたら、RHで注文できるかもしれないよとのこと。そこで、RHで聞いていたら、後ろに並んでいた人が「Broomeまでなら乗せて行ってやる。帰りは別の車をヒッチハイクすればいいだろ?」と言ってきた。その手があったか。そのまますぐに車に飛び乗った。
車は速い。しかし単調な道だなあ。車で走っても退屈に感じる道をよく自転車で走る気になるな、と我ながら感心してしまった。ガムを噛んで必死に眠気と戦う。
あっという間にBroomeに到着。自転車屋の店員はとても親切だった。結局サイズは26×1.75にしてみた。1.50であれだけの荷物を積むのは、少し不安だったからだ。今更だけど。
RoebackのRHまで送ってもらう。有り難う。帰りの車をヒッチしようにも、なかなか車が通らなかった。ここに居るよりも歩いていた方が捕まりやすいだろうと思い、少し歩くことにする。
30分ほど歩くと、後ろから車がやってきた。親指を上げて手を突き出す。考えてみれば、人生初のヒッチハイクだ。残念ながら車は通り過ぎてしまった。仕方ない、と再び歩き出すと、何とUターンして戻ってきてくれた。
「Sand Fireまで乗せていってくれない?」
「Ok,halfway halfway」
このHalfwayは「俺の目的地までの途中に、SFがある」という意味かと思っていたのだが、とんでもない勘違いだった。
半分まで来た辺りで、「俺が送れるのはここまでだ。水やるから他の車をヒッチしな。後で様子見にきてやるから」と言って下ろされてしまった。そして脇道へと消えていく車。Halfwayってそういうことか。
300km何もない区間のど真ん中で孤独になってしまった。しかも上りの車はそれなりにいるのに、下りの車はほとんどいない。路肩で座って待っていたら、ケツが火傷しそうだった。
ようやく車が現れたと思ったら、スルーされてしまった。こんな所でスルーされると、ちょっとへこむ。幸いすぐに別の車が現れて乗せてくれた。
この人の運転は凄い。なんと時速180kmも出している。「制限時速は150kmぐらいがちょうどいいんだよ」と言っていたが、あんたそれも越えてるがな。
日本のことを色々と聞かれる。たまに適当に答えておいた。
「ヤクザってのは実在するのか?」
「うん、いるよ」
「彼らは何をして稼いでるんだ?」
「(何て質問だ・・・)英語で説明するのは難しいけど、彼らは頭がいいんだ」
「コンピューターハッキングでもやっているのか?」
「たまにはね」
「ふむ・・・映画で観たのとは違うな」
そりゃそうだ。
強い雨が降り出した。前が全然見えない。それなのにスピードは落ちない。こりゃ雨の日に漕いでたら轢かれるだろうな、などと思っているうちにSFに到着。Thanks mate!
早速タイヤを替えてみる。それにしても酷いタイヤだ。よくこんなので300kmももったものだ。
1.75になると印象がごつくなる。こっちのほうがツーリング車っぽいし格好いいな。とっとと替えておけば良かった。
今日もたくさんの人にお世話になってしまった。