オーストラリアツーリング その十二
3/11 Munda 〜South Hedland 60km
星が見えるうちに起床。焚き火で調理を開始する。調理が終わって蓋を開けると小さい蟻がたくさん浮いていた。昨日コッヘルを出しっぱなしにしていたのと、暗いので中を確認しなかったせいだ。掬っても掬っても次々と浮いてくるので、諦めた。食っても死にはしないだろう。多分。
Port Hedlandに近づくと、RTがかなり増えた。仕方なく路肩のダート部分を走る。昨日無理にここまで来ようとしなくて正解だった。
South Hedlandは思っていたよりも大きな町だった。ここにもショッピングセンターがあるので、わざわざPort Hedlandまで行く必要はなくなったわけだ。
RHで聞いたところ、どうやらここにはCPが一つしかないらしい。また高かったらどうしよう、と不安になりながらBlack Lock CPへ向かった。
料金は$12.50だった。最初$20.50と聞き間違えて、やっぱり高いなと思ったが、これなら安いほうだ。プールで泳ごうかと思ったら、工事中で使えなかった。
買い物を終えて戻ると、自転車が荒らされていた。サドルバックの中身が散らばっている。幸い盗まれたのは六角レンチだけだったが、あんなもの盗ってどうするんだろう。どうせならまったく使っていない100均の温度計でも持っていってくれればよかったのに。
やはり北部に行けば治安が悪くなるというのは本当だ。明らかに雰囲気が違う。これからは気をつけないと。
テントの外で本を読んでいると、「日本で地震があったぞ」と教えてくれた。ここまで伝わるってことは結構な規模の地震だったのだろうか。
3/12 South Hedlad 〜BC (Pardoo 手前) 100km
相変わらずの向かい風。今日中にPardooに着くのは無理だろうな、と早々に諦める。
ふと後輪のタイヤを見ると、明らかに破れていた。もう寿命がきてしまったのか。こんなタイミングで気付くとは・・・きちんとチェックしておくべきだった。
「予備のタイヤは持っているのか?」とアンドリューに聞かれたことを思い出す。あの時は「(なくても)大丈夫だよ」と答えたが、全然大丈夫じゃなかった。次にタイヤを手に入れられるのは、600km先のBroomeだ。PHに戻るべきなのは火を見るより明らかだが、なぜかビニールテープで補強してそのまま先に進んだ。「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」ということか。この時は頭がおかしかった。
100km走ったところで、良さそうな場所があったので幕営する。
月が綺麗だったので、ぼーっと眺めていた。
3/13 BC〜BC(Sandfire 手前) 105km
前輪まで繊維が見えてきた。こりゃダメだろうな。
必死に漕いでPardooに到着。新聞の一面は日本の地震についてだった。凄い津波だったんだなあ。Broomeの辺りは雷の予報。低気圧はこちらまで広がってきそうだ。というか何で低気圧に向かって走っているのに、ずっと向かい風なんだろう。追い風になると思うのだけど。
ここのRHが素晴らしいのは、水を無料で汲めることだ。ただし美味しくはないし、熱湯がでてきた。
試しにTシャツをぐしょぐしょにして走り出したが、ものの五分で乾いてしまった。あ、暑すぎる・・・
タイヤを気遣いながら走らなければならないので、本当に疲れる。本当はもっと走っておきたかったが、疲れ果ててしまったので裏道に入って幕営。こんな所にも焚き火の跡があった。