オーストラリアツーリング その十一

3/8 Fortescue River 〜Karratha 120km

 もう食料がないので、朝食も食べに行く。水を買って外で準備していると、RHの兄ちゃんがやってきて「途中で食べな」とミートパイを二つくれた。さらに「水ももっと必要だろ?」と言ってペットボトルを二本もくれた。有り難う。TKOの木下に似ていたけど(最初日本人かと思った)、あなたはとても格好いいです。

 水をボトルに移して出発。この辺りは舗装が凸凹になっていて、少し走り辛い。


 工場を発見。Karrathaは工業都市だ。


 Traveler Stop RHで休憩。「ここから北はもっと暑くなるから気をつけなよ」と忠告された。南半球だから北へ行けば暑くなるのだけれど、これ以上暑くなったら流石にきついなあ。昼間はいいけど、夜眠れないのがつらい。


 HWYからKarrathaへ向かう道に入ると急に交通量が増えた。日本と同じくらいだけど、かなり強いストレスを感じてしまった。日本に帰ってからしばらくは自転車漕げないかもしれない。

 到着したのが夕方だったので、観光案内所はもう閉まっていた。自分で探さなければいけないのか・・・かなり疲れていたが仕方ない。

 「$35です」「キャンプで?」「はい」はいじゃないが。

 まさかの最高値更新。ここまでくるともはやギャグにしか思えないが、暗くなりかけていたので、他を当たる時間もない。しかもスーパーから4kmも離れているらしい。

 ここで停滞しても良かったけど、流石にこの料金では無理だ。


3/9 Karratha 〜 BC 100km

 夜中に雨が降り出してからは、涼しくてよく眠れた。


 RoebourneのRHで休憩。何故か店内で食べる場所がなかったので、外に出て食べる。屋根付きのベンチでもあればいいのだが、生憎とそれもなく、地べたに座って食べる。暑い。

 Roebourneの町を走り抜ける。ここも小さい町だが、ガイドブックによると古い歴史をもっているようだ。雰囲気の良いところだった。ここにもスーパーがあったが、寄ってないので品揃えは不明。


 行く手に雨雲が見える。走っていると、降ったり止んだりの繰り返し。この程度の雨なら涼しくなるので大歓迎だ。


 夕方になると雷鳴が聞こえてきた。そのまま走っていると嵐に捕まったようで、もの凄い風が吹き始めた。真っ直ぐに走れない。これ以上進むのは危険と判断して、道路脇にテントをはることにする。

 あまりにも強い雨と風のせいで、張っている間に浸水してしまった。


 最悪だ、と思いつつ化繊タオルで水を吸い取っていく。そうしていると段々風が弱まってきた。おかしいなと思っているうちに雨も止み、ついには晴れてきた。わざわざ一番大変な時にテントを張って浸水させた挙句、すぐに晴れてきてしまったのだ。明日の行程は大変になったし、荷物も泥だらけだし、とにかく全てが最悪だった。

 まあ自分の判断ミスのせいなのだけれど。


3/10 Whim Creek 〜Munda RA 90km

 久々に四時起床。テントの外に出てみると、凄い朝焼けだった。


 Whim Creekにはパブとホテルがある。こんな辺鄙なところで採算はとれるのだろうか。


 「How are you going?」とだけ喋る鳥。


 今後の予定を立てる。昨日のようなことを考えると、Darwinまで行くのは不可能だろう。現に一日遅れてしまった。どこかでバスを使わなければならない。最初はKununurra〜Darwinまでバスを使おうかと考えていたが、Broome〜Kununurraをバスにしたほうが良さそうだ。Broome〜Kununurra間は極端に補給地点が少ないし、何よりバスでゴールというのは決まりが悪すぎる。

 本当はバスなど使いたくないが、時間がないから仕方ない。


 MundaのRAで休憩。もう三時だ。ここから60km走るのはかなり厳しい。幸い水はたくさん持っているので、今日はここに泊まろう。


 焚き火の跡があり、木もたくさん集められていたので、簡単に焚き火ができた。