オーストラリアツーリング その八

3/1 Carnarvon 〜Minilya RH 140km

 次のRHまでは140kmもある。二日に分ければ楽だけど、なんとか一日で行っておきたかった。なので、早起きしようと思っていたのにまた寝坊。


 今までで一番強い向かい風だ。どうしてよりによって今日なのか。遅々として進まない。今日中にMinilyaに着けるだろうか。

 
 昼を過ぎると風は弱まった。ここぞとばかりに気合を入れて漕ぐ。すると道路脇にラクダがいた。それだけなら別段驚くこともないが(何せここはオーストラリアなのだ)、明らかに旅の荷物を積んでいる。近寄ってみると、木陰で休憩している人がいた。ここでは初めて会った旅人だ。



 彼はアンドリューといって、一昨年はシーカヤックでオーストラリアの東海岸を縦断、昨年はMTBで中央部のダートを走り、今年はラクダと共に西海岸を縦断するというオーストラリアの冒険家だ。


 パースからここまで6週間もかかったらしい。冒険の話を聞いたり、水の運び方を教わったりした。「もう一発サイクロンがきそうだね」とも言っていた。マジか。


 別れ際に握手をする。ごつい手だ。やっぱ本物は手が違うね。
 俺はてっきりラクダに乗って旅をしているのかと思っていたが、アンドリューは手綱を引いて歩き始めた。そっちかよ。路肩をラクダを引いて歩く、という光景はなかなかシュールだった。


 MinilyaのRHには夕方に到着。9時まで営業しているので、そこまで急ぐ必要はなかったか。新聞で天気図を確認する。確かに北に強い低気圧が居座っているなあ。Exmouthにでも寄り道して様子見しようか。


 CPは$25もするくせに、シャワーしかない。確かにシンプルなのがいいと言ったことはあるけどさ、ぼったくっていいとは言ってないぞ。ここの唯一良かった点は、星が綺麗に見えることのみ。


3/2 Minilya 〜Coral Bay 100km

 快晴。天気を確認したかったが、今日の新聞はまだ届いていなかった。というかどこから届くのだろう。Carnarvonかな。

 別れ道で少し迷ったが、昨日の夜に決めておいたことだ、Coral Bayへ行こう。


 あれは蟻の巣だろうか。


 Road Hazardの看板。前方の道路の上を川が流れていた。坂になっているわけでもないのに、流れは結構強く、油断していると押し流されそうだ。ここから北はこういうところが増えるのだろう。


 最後は向かい風との戦い。向かい風ばっかだな。


 Coral Bayに到着。本当に小さな町だ。物価はCarnarvonより少し高めだった。


 Ningaloo Club Back Packersへ。ここにある唯一のBPで一泊$29。キャンプに$25も払うぐらいならこっち使うよなあ。

 建物はとても綺麗だ。


 こ、これはもしやAirconditionerというものでは・・・

 
 タオルでごしごし洗うとかなり皮がむけてきた。日焼けがひどい。長袖を着て走ったほうがいいのだろうか。

 素晴らしき哉文明の利器エアコン。これで熟睡できるはずだ・・・と思っていたが、皮膚自体が熱を持ってしまっていて、背中が熱くて寝苦しかった。どうすりゃいいんだ。