オーストラリアツーリング その五

2/22 Overlander 〜Nanga CP 90km

 OverlanderのRHで朝食。テーブルに置かれていた新聞を読む。またしてもサイクロンガきているようだ。Karrathaの辺りは洪水で相当な被害がでているらしい。今更ながらラジオを持ってくればよかったなと思う。何で持ってこなかったんだろう。
 やはりDenhamへ行き、様子見をするのが良さそうだ。
 
 ここら辺はShark Bayと呼ばれていて、世界遺産に登録されている。
 コバルトブルーに煌めく海が見えてきた。


 昼頃NangaのCPに到着。$25というのは高すぎるが、ロケーションは抜群に良い。


 とっととテントを張って泳ぎに行く。誰も居ないビーチを独り占めだ。浅瀬で座っていると魚が寄ってきて、つつかれた。可愛いな。


 夕暮れ時になると強い西風が吹いてきて、海が少し荒れ始めた。波打ち際に置かれたベンチに座って、一人潮騒に耳を傾ける。火照った身体に潮風が心地よい。遠くへ来たもんだなあ・・・



2/23 Nanga 〜 Denham 50km

 朝早くに出発するつもりだったが、目覚ましをかけ忘れて寝坊してしまった。まあ焦ることもないか。

 蒼い海を眺めながら走る。アップダウンが多めで少しきつかった。そのうちに、向こうから見覚えのある車が走ってきた。Dieslerさんだ。

 「ホテルで働いている日本人の女の子が居たよ。少し話してくるといい」
そう言って名刺をくれた。Denhamの観光場所を聞いたり、オレンジジュースを貰ったりして、今度こそ本当にお別れだ。お世話になりました。


 Ocean Parkへ


 ここは水族館で、カフェも併設されている。カフェからの眺めは絶景だ。


 色々な魚が生け簀に放り込まれている。


 餌をもらえると思って近寄ってくる亀。家のと一緒だ。


 屋外では鮫が泳いでいる。客の多い時期は餌付けをやっているようだが、残念ながら今日はやらないとのこと。


 風が強くなってきた。サイクロンが近づいているからだろう。すぐにDenhamに到着。とりあえずホテルへ行って、ユキさんに会う。Carnarvonへの道は開通したらしい。「四年間ここに住んでいるけど、こんなにサイクロンが多いのは始めてだよ」と言っていた。ここから北はRHも少なくなるし、アボリジニが多い町が増えるから気をつけて、とのご忠告も。もう少し話をしてみたかったけれど、仕事中だったので、礼を言って観光案内所へ行く。

 一番安かったBlue Dolphin CPでキャンプ。


2/24 最果ての町 Denham

 Denhamはオーストラリア最西端の町。小さいけれど、とても綺麗な町だ。


 Shark Bay World Heritage Center へ。Shark Bay の生物、地質、環境、歴史などが細かく解説されていて、とても面白かった。どうせ暇だし涼しかったので、解説を丸写ししたりしていた。


 世界自然遺産には
一、 地球上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの
二、 生物の進化と発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの
三、 もっとも素晴らしい自然的現象、またはひときわすぐれた自然美をもつ地域
四、 生物多様性の本来的保存にとって、最も重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの
という四つの基準があり、Shark Bayは全ての基準を満たす数少ない地域のうちの一つだ。

 特に興味をひかれたのが、Hamelin Pool のStromatoliteについての解説だ。Stromatoliteは光合成を初めて行なった生物であるシアノバクテリアが形成した岩石のこと。およそ27億年前から存在し、地球上最古の生物と言われている。つまり、地球上に酸素が存在するのは彼らのおかげである。生存競争にはとても弱く、現在でも成長を続けているものはオーストラリアのHPにしかいない。理由としてはHPの海は塩分濃度が非常に高く、そのおかげで天敵が存在できないからだと考えられている。

 散歩をしてみたが、1時間もあれば全て歩き回ることができる。カフェで夕食を食べて、就寝。涼しかったので早く寝付けた。