オーストラリアツーリング その三
2/16 Eneabba 〜Greenough CP 110km
出発した時は曇っていて涼しかったのに、すぐに晴れてきてしまった。
今日も暑い。木陰でバテていたら、「ちゃんと水持ってるか?」と声をかけてくれた。こういう気遣いはとても有り難いものだ。
DongaraのRHには昼過ぎに到着した。日差しの強い時間に走ってしまったせいか、肌が真っ赤になっていた。ここのRHは少し大きめで、パンなども売っていた。
走っている途中に車から写真を撮られた。
廃墟になった教会を見つけたので、そこにテントを張ろうかと思ったが、少し先のCPまで走ることにした。シャワーが欲しい。
Greennough CP にはアボリジニがたくさん居て、少し不安になった。テーブルで夕飯を食べていると続々とやってきて、色々と話しかけてきた。しかし、アボリジニ語で話かけてくるので何て言ってるのか全く分からない。英語を話せるのは一人しかいなかった。
「Yes Yes」と適当に答えていたら、甘いコーヒーを淹れてくれた。五杯も飲まされた。その後もクッキーや菓子、コンビーフなどをくれた。なんだ、いい人達じゃないか。
遠くに雷鳴が見える。激しい嵐だ。
2/17 Greennough CP〜 Northampton 90km
昨日も地面が暑くてなかなか寝付けなかった。毎日天然床暖房との戦いである。夜中に何度もシャワーを浴びに行ってしまった。
久々に信号を見たと思ったら、そこはGeraldtonの町だった。RHで食料の買出しをしたが、少し先にスーパーがあった。失敗したなあ。
水が不味いので、薄めて飲むタイプのスポーツドリンクを買ってみた。最初はこれも微妙な味だと思ったが、飲んでいるうちに美味しく感じるようになった。
蝿がだんだんと増えてきた。たまにネットの中に入ってくるやつがいて、とても鬱陶しい。追い出そうとしてもなかなか出て行ってくれない。はは、こやつめ
Elephant Hill。どこがElephantなのかはよく分からない。
Northampton のRHで飲み物を買おうと思ったら、扉が開かない。中を覗いてみるとしばらく営業していないような雰囲気だった。まさかこんなことがあろうとは思っていなかったので、かなり驚いた。今日は大丈夫だけど、この先営業してないRHがあったらかなり困る。車やバイクならすぐに次のRHに行けるだろうが、自転車にとっては死活問題だ。
ここからKalbarriを目指して少し寄り道をする。少しといっても100kmはあるのだけれど。途中にあったParking Areaで幕営。
月が明るすぎて目が覚めた。今夜は満月だ。オーストラリアは本当に光害が少ないんだなあ。
2/18 Northampton 〜Kalbarri 105km
青い便が出た。スポーツドリンクの着色料のせいだろう。そうでなければ嫌すぎる。
昼過ぎにKalbarriに到着。ベンチで休憩していたら、声をかけられた。振り返るとこの前写真を撮ってくれた人だった。「お茶でもどうだ」と誘われたので、もちろん付いて行く。
Disler夫妻は毎年この辺りに旅行にきているようだ。「この時期に自転車で旅をしているのは二人目か三人目ぐらいだよ」と言っていた。そりゃそうだろうな。ただ暑いだけで何もいいことはない。この時期に来るのは間違っている。
夕飯にも招待してくれたので、とりあえずCPにテントを張りに行く。プールがあったので、浸かって身体を冷やす。
一通りメニューの説明をされた後、「君は私達のゲストなのだから、値段は気にしなくていい」と釘を刺された。変に遠慮するのは逆に失礼になりそうだ。初めて飲んだオーストラリアのビールは美味しかった。
外で食べていると、もの凄い蝿がたかってくる。目も開けていられないほどだ。それでもみんな蝿を追っ払いながら外で食べている。建物内で食べたら罰則でもあるのだろうか。
明日の朝食にも招待された。礼を言ってテントに戻る。雷が見え、しばらくすると雨が降ってきた。雨がテントを叩く音を聞きながら眠りについた。